いまどきの小学校教育 [日記]
日曜日,子供(小2)の参観日に行ってきました。
道徳の授業。
目の見えない人,耳の聞こえない人,車椅子の人の絵と,
その足跡を組み合わせるクイズからスタートした授業。
その後は,子供に目隠しをして歩かせ,教台の上のコップを取らせるゲーム。。
を経て,やっと趣旨が掴めて来た。
「町の中では,身体の不自由な人に対するどんな工夫がありますか?」
と先生が質問すると,何人かの生徒が勢い良く手を挙げた。
「点字ブロック」
「聴導犬」
・・・
僕でも知らない言葉が飛び出す。
こんな見知らぬ言葉が最初に出てきて萎縮してしまった生徒は娘だけではあるまい。
「身障者用の駐車場なんてのもあるよねぇ~。他は知ってる?」
と先生は続ける。
こんなことだから,考える力が育たないんですよ。。
聴導犬っていう言葉を知っているかいないかに境界線を引くような教え方は,
思考停止もいいとこだ。
「身障者用の駐車場は,どう設計すべきか?」
「どんな特徴をもたせ,どこに配置すべきか?」
「盲導犬って普通の犬と違ってどんな訓練がなされてないといけないか?」
「点字ブロックはどっちの方向からでも読めるのか?」
「ビール缶に サケ と点字を書いているのはなぜか?ジュースにはどう書くべきか?」
のような質問をしてもっと考えさせて欲しいもんだ。
「知っている」 = 「すごい」 という図式が醸成されていくと,
思考停止型の知識偏重人間が量産される。
今の会社では,2種類のタイプがいる。
1.人の知らない何かを知っていることで,優位に立とうとするタイプ。
2.とりあえず知っている知識だけから何かを考えようとするタイプ。
前者を狩猟型,後者を農耕型とでも言えばいいだろうか。
知識=価値 を教える方式では,狩猟型の人間に偏ってしまうだろう。
かといって,農耕型もおめでたい。なにせ,世界を知ろうとしないのだから。
両方持ち合わせた人間を育てるか,組織として両方意図的に混在させるか。
ひさびさに出た参観日の感想でした。
eightreeさん、
私の娘はまだ3歳なので、小学校の話はよくわからないところがありますが、学校は、親の見識あるフィードバックを受け付けようという姿勢を持とうとしていますでしょうか?
クレーマー的な親によって、学校の教育方針に制限がかかるような話をネットで見ることが多いのですが、良識ある親を味方につけて、より良い教育を施すにはどうしたら良いだろうかという、ポリシーを持つことが大事なのではないかと思うのです。
現在の日本の教育にあまり幻想を持ってはいけないのかもしれないですが、、、
by (2007-11-13 07:22)
Tirranoさん
一応窓口はあるようですし,先生方も前向きだとは思うのですが,やはり,指導要領に沿って教えるという原則は守らざるを得ないでしょうね。+αの工夫は先生の力量次第というところではないかと。
で,結局親が足りない部分を効率よく補完していければと考えています。
by eightree (2007-11-13 08:08)