東京電力と原発 [日記]
柏崎刈羽原発のすぐ隣にある,とあるメーカに会議のために行って来た。
同行者によれば,前回の会議の時,ちょうど例の地震が起こったとのこと。
原発の方から黒い煙があがっているのを横目に逃げ帰ってきたらしい。
原発推進を国家エネルギー施策として謳っているだけに,事故は,政府関係者には大きなブレーキとなる。原子力なんてやめてしまっていいんだわ,,という世論を煽るようにメディアは騒ぎ立てる一方で,日本の電力供給構造を知らないで原子力反対とは,無責任な発言だ,,,と思っている業界関係者は多いに違いない。この差がいつまでたっても埋まらないのは,教育不足,報道不足,そして消費者の環境意識不足などが原因である。太陽電池や風力発電をエコだ,エコだといってもてはやすが,所詮まだマイノリティーなのである。
東京電力の発電量の内訳(火力,水力,原子力の比)と推移を見てみる。
大体順調なら,原子力は全体の約4割弱の発電量で,残りのほとんどが火力であるが,地震により,いつもの発電バランスからずれてしまっている。
柏崎刈羽の今年度中の復旧は無いとすると,2003年の福島原発停止時とほぼ同様な供給状態となりそうだ。図を見ると,原発が不足した分は火力で補っているようだ。火力といっても,天然ガス焚きと油焚きがあり,ほとんどが,油焚きに比較して,CO2排出の少ない天然ガス焚きになりつつある。ただ,このような非常事態になれば,眠っていた旧型の油焚きをたたき起こして使用している可能性が高い。燃料差だけでなく,旧式であるがゆえに効率低下(=CO2排出量増加),燃料コスト増加となる。
柏崎刈羽原発は,最新の135.6万kW 2基と,110万kW 5基を有する東電最大の原発である。それが全部止まっている。さらに,福島の方も定期点検か何だかで,第一原発は 6基中4基, 第二原発は 4基中2基のステータスが運転中では無いようだ。耐震性の見直しなどが行われているのかもしれない。
とりあえず,現状整理。。(続く)
柏崎刈羽原発を動かすことができないで、電力供給不足が明らかである以上、さっさと電力料金を値上げすべきでしょう。原油価格も高騰しているし。
もしくは、計画的な停電もしてもいいはず。
原発の再稼働に反対するならば、それなりの代償があるという認識を消費者にも明示すべきではないでしょうか。
これまで、あまりにも腫れ物に触るように原発を扱ってきたのがいけないですね。全く、現実が伝わらなくなってしまっています。
by (2007-11-12 05:40)
Tirranoさん いつもありがとうございます。
おっしゃるとおり,Missing informationに対して何もしない国民もメディアもどうかしてますね。これだけいろんな情報が入手できるようになったというのに。
日本人とは,知識欲があまり無いのでしょうか。。。
by eightree (2007-11-12 23:52)